慢性的な腰痛

腰痛を発症し、病院などでレントゲンやＭＲＩなの検査をして、画像診断で原因が特定できる腰痛は全体の15％ほどだと言われています。これを特異的腰痛といいます。

残りの85％は画像診断では原因が特定できず、これを非特異的腰痛と言います。

画像診断で原因が分からない腰痛は構造ではなく機能に問題があることが多いです。

例えば腰椎の椎間関節や骨盤の仙腸関節などの可動性や安定性の問題、腰まわりの筋肉や筋膜の柔軟性やバランスの問題、トリガーポイントの問題、下肢の関節や筋肉のアンバランスの問題、心因性の問題などが考えられます。

当院に慢性腰痛で来院される方はこの非特異的腰痛の方が多くいらっしゃいます。

各国の調査で腰痛を慢性化させてしまう要因を調べたデータがありますが、共通しているのは、腰に負荷を掛ける生活習慣、精神的ストレス、加齢、食生活、喫煙習慣、痛みに対しての過度な安静、腰痛に対する間違った認識、睡眠不足などがあげられています。

通常ならば腰痛が出ても休むことで痛みが自然に改善するのですが、これらの要因により身体の回復力が働きづらくなり慢性化してしまうのです。

腰痛の中にもまれに重篤な疾患が原因の場合もありますので、以下の項目に当てはまる症状がなどがある場合は、一度医療機関を受診することをお勧めします。

○20歳以下、55歳以上での発症

○激しい外傷歴

○悪性腫瘍の病歴

○発熱、体重減少を有する

○痛みが楽になる体勢が無い、どんな体勢でも痛い

○胸部の痛みを有する

○両側の仙骨痛

○長期のステロイド剤の服用をしていた

○直腸膀胱障害

身体だけではなく心因的な事も腰痛の原因となります。

ストレスにより自律神経が影響を受けて筋肉の緊張状態が続いたり、血行が悪くなることで腰痛を発症すると言われています。

また体は痛みを感じると脳内でドーパミンという物質を分泌することで痛みを緩和させる働きがありますが、ストレスによりこの働きが崩れてドーパミンの分泌が減少することで痛みをより強く感じてしまいます。

これがまたストレスとなり自律神経の乱れを強くするような悪循環が続いてしまう…

このようにストレスは身体に影響し、心因性の腰痛の原因になります。

まずは腰痛が特異的腰痛なのか非特異的腰痛なのかなどの分類、カイロプラクティックや鍼灸が適応なのかなどをチェックします。

施術が適応と判断したら、身体のバランスや動きなどをチェックして痛みが筋肉、関節、神経などのどこが問題となりおきているのかを評価して、評価から得られた問題となっているところにアプローチをします。

ストレスなどによる自律神経の乱れも要因となりますのでこちらもアプローチしていきます。

慢性腰痛をかかえる多くの方は姿勢や体の使い方に問題があることも多いので、施術後にそれぞれの状態にあわせたアドバイスをさせていただきます。