肉離れ(筋断裂)

多くはスポーツの最中に強い伸長ストレスや収縮力が加わる事で、筋肉が断裂してしまうものです。

好発部位は、ふくらはぎや大腿の後部などになります。

損傷の程度もそれぞれで、強くストレッチすると痛いという位のものから、自力での歩行不能なものまであります。

同じ部分を傷めていても、断裂したのが筋肉、筋膜、腱なのかなどの違いもあり、それにより症状も少し違ったりします。

筋肉などの軟部組織は、スポーツなどによる過度の使用や、逆に動かさなかったりする事により、微小外傷、低酸素症という状態を起こし、これが原因で組織間癒着という状態になります。

これは筋肉同士、筋肉と筋膜、筋肉と神経などの組織の間にガムが張り付いているような状態です。

これにより、柔軟性の低下、筋力の弱化、神経の絞扼などを起こしてしまいます。

この癒着を起こした患部に強い収縮力や伸長ストレスが加わる事で、筋肉は耐えられず断裂してしまいます。

また、臀部の筋肉をうまく使えない方は負荷がふくらはぎや大腿部に集中します。

これには、殿筋の癒着、骨盤や腰椎、足関節などの関節の動きやアライメントなどが関わってきます。

1度　　部分的な小規模な断裂、痛みはあるが自力歩行可能

治癒期間3～5日

2度　　筋繊維の一部断裂、皮下に内出血あり、自力歩行はやや困難

治癒期間2～5週

3度　　筋繊維の深い部分断裂、患部の陥没あり、非常に激しい痛み、自立歩行はほぼ不能

治癒期間4～8週

これらとは別に、痛めた組織が筋膜なら治癒期間は2ヶ月、腱の損傷なら20週ほどが目安になります。

なるべく早く治癒するように、回復の阻害要素を取り除いていきます。

自律神経を働きやすくする事、患部に負担がかかりにくくする事を目的に脊柱や骨盤の調整をします。

炎症が収まってきたら、患部の癒着を取り除くためにリリースを行います。

再発予防には体幹や殿筋の働きが大切ですので、必要に応じてトレーニングの指導をさせていただきます。