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足関節捻挫について

足関節は関節を安定させるために沢山の靭帯で固定されています。
この靭帯が何らかの原因により引き伸ばされ、損傷する事を足関節捻挫と言います。

足関節捻挫の種類

足関節捻挫では大きく分けて内反捻挫、外反捻挫に分けることが出来ます。

足関節ではほとんどの場合足関節を内側に捻じる内反捻挫を起こしやすく、アメリカのデータでは80%が内反捻挫だと言われています。その理由として内くるぶしと外くるぶしでは内くるぶしの方が短くなっていて内側に捻じりやすいという構造上の理由がある為です。

捻挫の程度(グレード)

捻挫の重症度は三つに分類することが出来ます。

1
靭帯の微細な損傷、損傷部位に軽度の圧痛、関節の安定性は保たれている

2
靭帯の部分断裂、損傷部位の圧痛、歩きなどで中等度の痛み、
中等度の浮腫、皮下出血

3
靭帯の完全断裂、骨からの靭帯の離開、関節不安定、高度の浮腫、皮下出血、関節可動域の障害

このように損傷の程度を分ける事が出来ます。
損傷の度合いによって回復にかかる期間は変わりますが
急性期(23)亜急性期(24週間)慢性期(亜急性期から症状が継続している)というように進みます。

原因

捻挫の原因は靭帯の伸びる許容量を超え、瞬間的に衝撃が入る事で靭帯が損傷する事です。

その為スポーツなどをしている時に最も起こりやすいですが、それ以外でも全身性疾患、同じ動作の反復などで靭帯が弱くなり関節を不安定にすることで捻挫が起きる場合もあります。

捻挫後の状態

足関節捻挫の患者さんの再発率は高く、とくに内反捻挫では5674%再発を起こすと言われています。さらに何度か捻挫を繰り返すことで受傷後に痛みや関節の不安定感を継続的に感じる慢性期に入り、関節が不安定性へと進行していくのです。

不安定性には機械的不安定性と機能的不安定性の二つに分ける事ができます。

機械的不安定性はいわば構造上の問題なのでレントゲンなどでも確認することができます。

反対に機能的不安定性の方は構造上に問題があるわけではなく足関節の機能の低下などにより不安定感が出るものです。具体的には固有受容器の機能低下、平衡感覚の異常、筋肉の出力、反応速度の低下、筋出力の低下などが生じる事で立位、歩行時に足首、膝、股関節などの関節に過剰な負荷がかかりその周辺の痛みを併発することがあります。さらに足関節を再度捻挫する確率が高くなり、繰り返し捻挫を起こすことによって靭帯が伸びきってしまうと手術が必要になる事もある為、捻挫後のケアは重要となります。

当院の施術について

急性期の場合はアイシングやテーピングが主になりますが、炎症が治まったら、足関節の整列や動きを整えて、受容器を正しく働くようにして、痛みや動きの改善と再受傷の予防をしていきます。場合により運動療法も取り入れていきます。

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